共通鍵暗号方式は、インターネットが普及している現代でなくてはならない、重要な情報セキュリティの暗号方式の1つです。暗号化とは、もし、情報を盗まれても中身を理解できないようにしておくことです。本記事では、セキュリティーシステムを重視する金融機関も利用する共通鍵暗号方式に焦点を当ててわかりやすく簡単にご紹介します。
共通鍵暗号方式(AES)とは?
どこでも、誰でもアクセスできるインターネット上で、データを送るには、 第三者にそのデータを盗み見や、書き変えられないようにデータを暗号化して送信するのが一般的です。
暗号化して送信した情報を受信した際は、それをもとに戻す復元と呼ばれる処理を特別な「鍵」を使用してしなければなりません。
暗号化の方式は、今回紹介する復元に暗号化にする際に使用した同じ鍵をつかう「共通化暗号方式」と、暗号化と復元に別々の鍵を利用する「公開鍵暗号方式」の2つが存在します。
共通化暗号方式は、ネットワーク上共通化暗号方式は、英語で「Advanced Encryption Standard」といい、それを略して「AES」とも呼ばれています。
「AES」は、現代でもっともポピュラーな暗号方式です。通信接続先ごとに共通の鍵を生成する必要がある他、その鍵を盗まれないように注意する必要があります。私たちの生活で使用されている例としては、無線LANの通信セキュリティを強化するWPA2があげられます。
共通鍵暗号方式(AES)のメリットとデメリット
近年、積極的に利用されているAESですが、ここではメリットとそれに伴うデメリットをピックアップしてみました。
メリット:情報処理の速度が速い
暗号化にする際に、シンプルな計算を使用するため、処理速度が速いのが特徴です。送った情報はすぐに復元して利用できます。
デメリット:鍵が多数必要になり作成が多くなる同時に、その鍵の数分、盗まれやすい
暗号化と復元に同じ鍵を利用しますが、その鍵は、送る人の数だけ作成しなければなりません。鍵が多くなれば当然盗まれる確率も高くなります。
AESとRSAの違いは?
2つの暗号化の決定的な違いは、情報の暗号化と復元に同じ鍵を利用するのか、それともこそれぞれ異なる鍵を使うかという所でしょう。同じ鍵を使うのでAESの方が速く、RSAは、異なる鍵を使うので遅くなります。
鍵の管理は、AESは、利用する人の数だけ作成しなければならないので管理が大変ですが、RSAは、相手の人数分作る必要がないので鍵は、1セットで管理が簡単で安全性が高くなります。
AESとRSAを合わせた暗号化方式
ハイブリッド暗号方式は、AESとRSAの2つの暗号化方式のメリットを掛け合わせた方式です。暗号化には、まずRSAで共通の鍵を渡して、渡された鍵をAES のように使います。メリットとしては、RSAよりも処理速度が速くなり、AESよりも安全性は高くなるという点が挙げられます。
まとめ
一般的に広く使用されている共通鍵暗号方式(AES)に焦点をあててご紹介しました。情報社会である現代では、暗号化は必要不可欠なセキュリティ対策です。
少しハードルが高いとトピックだと思っていた方もこの記事を読んで共通鍵暗号方式(AES)は、暗号化と復元に同じ鍵を使う方式ということを覚えておくと今後も理解しやすくなるのではないでしょうか?
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